先日、東京電子自治体共同運営サービスを使って健康診断を申し込んだというエントリを書いたのだけれど、また、東京電子自治体共同運営サービスを使う機会があった。

LLPの名称変更に伴う登記手続のために、個人の印鑑証明書が必要になったのだが、平日の昼間に区役所に印鑑証明書を取りに行く時間を確保できずにいた。で、調べてみると、東京電子自治体共同運営サービスから申し込みをしておくと、平日の夜間とか休日に区役所の休日夜間窓口で印鑑証明書を受け取ることができるようだ。早速使ってみたが、これは便利なサービスだと思った。


先日書いた有料の動画配信モデルや昔に書いたCGM動画配信モデルに関連して、Gyaoの失敗の要因について考えてみたい。YouTubeの出現というUSENにとってはおそらく予想外の出来事がGyaoに引導を渡したのは間違いがないのだろうけど、それがなかったとしてもいくつかの本質的な課題を抱えていたように思う。以下、順に挙げてみる。

1.参入障壁が全くなかった

以前も書いたのだけれど既存の地上波テレビ局とネット上のテレビ局を目指したGyaoでは、事業の前提が全く異なっている。それは、既存の地上波テレビ局は電波という稀少な資源をたった数人のプレーヤーで寡占しており、そこへの新規参入は基本的に誰もできない。それに対して、ウェブ上の動画配信は、電波のような参入障壁がなくやろうと思えば誰でも参入できるもともと危ういビジネスである。仮に、ここで一時的に一定の地位を築くことができたとしても、それを維持することは簡単ではない。

2.ロングテールを形成できなかった

ネット上のテレビ局というコンセプトを掲げていたからなのか、コンテンツ権利者へのロイヤリティを節約するためなのか分からないけど、Gyaoの動画は「見たいときに」、「見たいものを見る」というネットならではの長所を全く活かすことができていなかった。そもそも扱っているタイトル数が少なすぎるし、またあるタイトルについても、ある瞬間に見ることができる話数が、例えば、今週は全25話のうちの10話目だけというように、非常に限られていたので、ユーザーにとっての利便性が著しく損なわれていた。

3.広告単価が上がらなかった

そしてこれも地上波のテレビ局とネット上の動画配信で異なる点なのだけれど、テレビCMの効果を正確に測定することは困難だけど、ネット広告のROIを厳密に測定することは可能なのだ。したがって、テレビCMについてはかなり非合理的なレベルの超高単価を設定することができるのに対し、WEB広告では基本的には合理的に説明できるレベルの広告単価しか設定することができない。そして、その合理的に設定された広告単価では、動画配信に必要となるサーバー代や回線代などの莫大なインフラコストを賄うことができないのだ。

こう考えると、当面は動画配信の無料モデルをビジネスとして成り立たせるのはかなり難しいということが言えるだろう。


某社の決算説明会の動画配信を見てみたが、社長の自信たっぷりのプレゼンテーションとかつてないほどに踏み込んだ詳細な開示内容、そして何よりも意外といい数字が出てきたことから、かなりの好印象な説明会だった。

ところが、切込隊長のアレの話追記:「飛ばし」は違法か?コベナンツの話を読んでみると、えっ!そんなに事態は切迫しているのか?という感じだ。

じゃあいつアレの有事が起きるのか、という話で言いますと、リファイナンスできなければ残りキャッシュは1,000億円で、毎月370億円ぐらい使い潰す計算でいくなら、まあ11月末か12月末かという線は濃厚で、リファイナンスという点で言うならもはやジャンクですので、金利上積みして貸してくれる金融機関なりファンドなりが現れないことには救われないというのは外野から見た一般的な解釈だろうとは思います。

 そうはいっても、ハゲは天才であって、何か別のウルトラCを考えているのかもしれません。それこそ、シアトルに逝ってゲイツに土下座とか、あるいは国内SIerを吸収することを考えてNECだの富士通だのという手ごろな合併先を模索する可能性だってゼロではないだろうと思います。

ここでいう「リファイナンス」というのがよくわからない。11月末に200億円ほどの社債の償還があるようだが、それ以外にも返済期限が到来する借入金があるのだろうか?社債のスケジュールはやたら細かく開示されているのに、借入金の方の詳細がほとんど開示されていないので、よくわからない。

もし、それほどまでに事態が切迫しているとして、稀代の名経営者がどのような奇跡を起こしてくれるのか楽しみである。この人のおかげで、僕らは安価なインターネット環境を得ることができたし、その爆発的なユーザーの拡大に伴って各種ネット上のサービスが充実してきたのだから。


つい最近、ネット上での動画配信ビジネスの有望性について議論する機会があったので、その時の自分の主張を書いてみたい。

ちなみに、僕の動画配信ビジネスに関する基本的な考え方は1年以上前に書いたニコニコ動画のビジネスモデルと可能性とあまり変わっていないので、そっちも併せて参照いただけると幸いである。

さて、その先日の議論では、ある人が「中国や韓国の違法配信サイトの存在により、国内の有料配信モデルは消滅してしまうのではないか」という主張したので、僕は真っ向から反対した。違法配信サイトの存在が有料配信モデルを消滅に追い込むことなどあり得ない。

論拠は次のとおり2つある。

1.収益構造の問題から無料モデルの継続性に疑問があること。

2008年現在の技術水準では無料の動画配信サイト(広告モデル)は黒字化が不可能である。1PV(あるいは、単位時間)あたりの広告収入と1PV(あるいは、単位時間)あたりのサイト運営コストを比較すれば、まだまだ後者の方が圧倒的に高い。今現在の技術水準では、無料ブログ事業者の一部が黒字化に転換した程度であり、無料ブログの運営コストさえ賄えない事業者もある。そんな中、違法配信サイトが動画配信という強力なインフラを必要とするビジネスを無料モデルで存続させるのはかなり難しい。

2.有料モデルの方がロングテールを形成しやすいこと

YouTubeやニコニコでCGMと呼ばれる素人コンテンツの可能性が開いたのは間違いないが、コストと人手と才能をつぎ込んだプロ作品への一般消費者のニーズは確実に存在し続けている。そういったコンテンツの製作者や投資家にお金が還元される仕組みとして、テレビ放送やDVDの役割が低下しているのであれば、ネット上の有料配信の出番となる。権利者がネット上の有料配信を重視すれば、有料モデルの上で配信されるコンテンツの量は増え、ロングテールが形成されるとともに利便性の高いものとなるだろう。一方、無料モデル上での海賊行為は違法であるがゆえに持続性がないし、アップされる作品の網羅性というかロングテール形成の部分でかなり不利である。

違法動画サイトはコンテンツの網羅性が担保されていないので、好きなときに好きな作品を見ることができるというネット配信の長所が活きない。それに対して、ロングテールの形成とユーザーの利便性追及にひたむきに取り組んだ有料配信事業者は、ユーザーからの支持を得て今後も成長し続けるだろう。

ジョブズは次のように述べ、iTunes Storeは違法ダウンロードに負けることなく音楽配信プラットフォームとしての確固たる地位を築いた。
"We're going to fight illegal downloading by competing with it," said Jobs. "We're not going to sue it. We're not going to ignore it. We're going to compete with it."

「われわれは違法ダウンロードと戦う。訴えるつもりも、無視するつもりもない。競争するつもりだ」とジョブズCEOは述べた。

動画についても、有料配信モデルの強力なプラットフォームが出現するのは時間の問題だろう。

ニュービジネス協議会のファンドビジネス委員会の勉強会に出席してきた。

今回は独立系PEファンドの運営者の方から、ファンドの基本的な部分から企業との交渉など、その動の実態を具体事例を交えて講義があった。講義の具体的な内容は、ここにはあまり書けないけど、ひとつ「へぇー」と思ったのは買収価格の決定方法について。

PEファンドでは、普通はDCF法は使わずLBOモデルという手法で買収価格を決定するとのことだった。そんなことも知らなかったのか、と突っ込まれそうだけど、この言葉をはじめて聞いた僕には勉強になった。

で、LBOモデルって何?ということについてネット上で定義を探してみるけど、なかなか適当なものが見つからない。

プライベートエクイティ.jpには次のようにある。
 経済性を検証するモデルは、LBOモデル(Levaraged Buy Out)である。事業  計画で損益計画のメインシナリオが取りあえず確定し、買収価格が決まり、  買収借入の条件が決まると、IRRを求めるために必要な変数はエグジット  マルティプルだけである。

ハーバード留学記には次のようにある。
バイアウトではLBOモデルというものがあって、買収時点での資本構成、買収価格、買収後のキャッシュフローなどをいじくって、IRRを見ていくことになる。NPV出すわけではないので、そもそもディスカウントレートを決める必要がないわけだ。

DCF法でターミナルバリューをあれこれ理屈づけて計算するよりは、このLBOモデルでエイッとざ計算してしまう方が潔い感じはする。あとPE投資の場合は、買収借入の条件や構成次第でリターンへの影響がかなり変わってくる、という理屈はかなり納得感がある。
暴走する資本主義


クリントン政権で、労働長官を務めたロバート・B・ライシュの著書。資本主義の圧倒的な成功とともに、それに反比例して弱くなり続ける民主主義について、その構造的な課題を見事に説明しきっている。読んだらすぐに役立つライフ・ハック系の本ではないが、たまには社会問題とかを根本から考えてみたい玄人向けの本だ。本書のあとがきを勝間和代さんが書いているのを見たときは「さすが!」と思った。

本書では「私たち」の2面性について解説するところから問題提起がはじまる。米国等の先進国の人びとは、消費者や投資家であるが同時に労働者や市民でもある。資本主義がより洗練されるにつれて、消費者や投資家としての人びとは、より多くの選択肢とより良い条件を得ることができるようになり、恩恵を得てきた。しかし、一方で、雇用は不安定なものとなり、労働組合は弱体化し、地域社会は崩壊しかけている。労働者や市民としての人びとの力は弱まるばかりだ。

という感じで、本書には資本主義が民主主義を飲み込んでいく様が、その歴史的な経緯とそれらの中と周囲で作用している様々な力学とともに解説されている。そして、最後には一応の処方箋めいたものが提示されている。
本書ではこの興味深い課題についての論理的で明快な解説がなされているが、同時に、ボリュームが多すぎず、文章表現も難解ではないので非常に読みやすい。また、勝間さんがあとがきで書いているように、著者が民主党員であるにもかかわらず政治的プロパガンダ臭がほとんどしないところもポイントが高い。繰り返しになるが、ライフハック系のお手軽な本に飽き足らない玄人向けに、オススメの本だ。

オバマ政権が樹立されたときにライシュが政権入りするのはほぼ確実らしい。

トピックスの方のブログに書いたのだが、ソフトバンクがデットアサンプションに組み込んだCDSで750億円の損失計上の可能性があるようだ。

事の次第については向こうに書いた内容を読んでいただくとして、このニュースを聞いて思ったのは、ソフトバンクもゴールドマンにカモられたのかなということ。目先の小金欲しさに、オプションを売ってプレミアムを得ようとするなんて、投資銀行にカモられるパターンの典型ではないだろうか。何年か前に流行ったEB債(他社株転換債)とかMSCB(転換価格修正条項付き転換社債)なんかも、オプションの売りポジションが組み込まれている。

こういうやや複雑なスキームを組むことで目先得られる小金自体は、何もないところから生まれてきたものではなくて、オプションの売りポジションという場合によっては損失無限大の危険なポジションを引き受けるプレミアムとして得られるものである。しかも、投資銀行がそのプレミアムのうちの少なくない部分を手数料として掠め取っていることが多いだろう。

そういうことを理解していないとカモが葱を背負って歩いているようなものだ。逆に全てを正確に理解した上で確信犯的にそういうスキームに手を染める会社も少なくないだろう。ソフトバンクはどっちだったのだろうか?
先日書いたように、民事再生法の申請をしたニューシティ・レジデンス投資法人の株価が純資産から想定される実質価額に比してあまりにも安いのではないかということで投資してみた。

約定したのが10月17日(金)のこと。1口当たりの取得価額は6,100円。その日から1週間、24日(金)まで6営業日連続ストップ高で株価は14,300円になった。直近で提出されている大量保有報告書をチェックしてみると、ものすごい勢いで投資をしている人たちが何人かいることがわかる。

バークレイズ・グローバル・インベスターズ株式会社 10.26%(10月15日現在)
Prospect Asset Management, Inc. 5.49%(10月15日現在)
Tobias Josef Brown(個人) 7.98%(10月17日現在)

情報化社会において、マーケットの歪みがあっという間に伝播し、解消されていくダイナミックさとスピード感を少し身近に感じることができた1週間だった。

いつまでホールドしようかな?
エネルギー[上]
エネルギー[下]


国際的な資源開発、取引に関わる実在のプロジェクトや事件を題材に、その現場の様子や背景、裏側を描いたフィクションである。フィクションではあるが、綿密な取材を基にしたリアリティ溢れる描写は圧巻だ。薄っぺらな新聞記事から得ていた情報とは違ったものが見えてくる。

本書で扱われている主な題材は次の通り。

サハリン2プロジェクト
北の大地に巨額の資本が投入され開発プロジェクトが進行していく様、プロジェクトスポンサーであるメジャーと日系商社の担当者たちの活躍と人間模様、プロジェクトを利用して地域の発展を精力的に推し進める野心家の州知事とその突然の事故死、開発にともなう環境問題を提起し続けるNGO、巨額のプロジェクトファイナンスというビジネスチャンスとNGOの突き上げの間で揺れ続ける欧州復興開発銀行や国際協力銀行などの公的金融機関、環境問題を口実にプロジェクトに揺さぶりをかけるプーチン政権、遂には権益の過半数の割譲を勝ち取るガスプロムなど。

イラン、アザデガン油田開発
サウジアラビアでアラビア石油の権益を失い何とか日の丸自主開発油田をものにしたい通産省と野心家の官僚、総合商社下位ながらも人脈と精力的な活動でイランに一大橋頭堡を築いた商社マン、核開発疑惑でイランにプレッシャーをかけ続けるブッシュ政権、政権の周辺で暗躍するロビイスト達、米国への牽制に日本を利用しようとするイラン当局、金融危機の中で進むメガバンクの再編とそれに伴う下位総合商社の再編、破綻した下位総合商社を救済した一方で北米市場を守るためにイラン案件から手を引かせようとする自動車メーカー首脳、事なかれ主義で権益交渉の当事者である政府系石油開発会社で冷めた姿勢を見せ続ける通産省からの天下り経営者など。

チャイナ・アビエーション・オイル・シンガポール(CAO)のデリバティブ巨額損失事件
中国国営企業の海外子会社が現地法人トップの暴走によりエネルギー関連のデリバティブ取引で損失を積み上げていく様子、暴走する海外子会社を管理しきれない親会社、経営トップに抗しきれず不正取引や粉飾決算に手を染めてしまう雇われ外国人たち、それをカモにして巨額の利益を巻き上げ続ける投資銀行とトレーダー、不用意にもCAOに信用供与して損失を被ってしまう邦銀など。

著者の作品は巨大投資銀行(バルジブラケット)上巨大投資銀行(バルジブラケット)下もおもしろい。この人の作品を読んでいると、登場するキャラクターたちからは仕事に精力を注ぎ続けたビジネスマンの哀愁のようなものが感じられる。


僕の使っている携帯電話は結構古い。ドコモのN503だ(上記の写真は全く関係ありません)。もう既に7年くらい使っていることになる。さすがにこれだけ古いと、モバゲーとか最近流行っているサービスも利用することができないので、僕はモバイル業界について、ユーザーとしての感覚が全くなかったりする。さすがに、そろそろ最新の機種に買い換えた方がいいかなとか考え始めている。

いままで使っていた503はPDC方式の第二世代でmovaなのだが、先日、ドコモはmovaの受付を停止するというリリースを出している。したがって、今度新しい機種を買うときには第3世代W-CDMAのFOMAしかないわけだ。ドコモとしては、movaからFOMAへの移行を促したいみたいで、いくつかの施策が行われている。

新規お申込み受付終了に伴い、movaサービスからFOMAサービスへ契約変更される際にかかる契約事務手数料2,100円(税込)を2008年8月8日(金曜)より、無料とさせていただきます。
movaサービスにおいては、ドコモプレミアクラブ会員で同一機種を2年間以上継続してご利用のお客様へ電池パックを無料でプレゼントする「電池パック無料サービス」についても、movaサービスの新規お申込み受付終了日(2008年11月30日(日曜))をもって終了とさせていただきます。
この2つ目の電池パック交換サービスの終了というのはでかい気がする。僕は今年になってから一度電池を交換しているが、交換する直前は1回通話しただけで電池がなくなってしまうようなそれはそれは悲惨な状況だった。したがって、電池交換ができないとなると、現在の電池の寿命が尽きたところでFOMAに移行するしかないだろう。

movaのサービス終了まで粘れば、契約移行時にタダで端末をもらえないかなとかせこいことを考えているのだが、そのサービス終了というのがいつになるかははっきりとは分からない。少なくとも2012年の7月(それ以降は周波数の再編で現状の電波帯が使えなくなる)までにはサービス停止となるのだろうけど、それがいつなのだろうか。

ドコモの契約数月次データによれば、2008年9月ではmovaの契約者数がまだ749万件もある。2008年の年始には1,000万契約を超えていたみたいだから、その移行のスピードはかなり速いけれど、まだまだ大量の契約があるから当面はサービス終了は当面先になるだろう。

というわけでいつまでもつか分からないけど、503の電池パックが元気なうちはmovaでがんばってみようかなと思っている。

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